■西ヨーロッパの旅日記■
2000年12月17日(日) パリ〜


 やっぱり7:00前に目が覚めてしまいます。
 軽く朝食を摂ってから、
 荷物のパッキングにとりかからないと・・・。
 今日はヴェルサイユを観光し、
 夜行列車でスイスへと移動します。
 昨晩、遅くに到着したらしいルームメイト2人は
 まだ寝ているようだったので、
 なるべく静かに片づけをすすめました。
 けっこう買い物をしたので、荷物が増えて大変。
 仲良くなったアネに別れを告げ、YHを出発。

 まず、Est駅に荷物を預けに。
 閉鎖されていることもあると聞いていた
 コインロッカーですが、ちゃんと営業中でした。
 しかし、セキュリティが厳しくX線検査を受けなければなりません。これは爆弾テロ対策とのこと。
 パリの「暗」の部分を見たような気がして、ちょっと怖くなります。
 ヴェルサイユに向かうため、地下鉄でAusterlitz駅へ行き、RER(郊外電車)に乗り換えます。
 が、乗車予定のC5は出発したばかりで、30分程待たなければなりませんでした。
 電車に乗ったら、車窓の風景を楽しもうと思っていたのに・・・すぐに夢の彼方。
 目覚めたときには、終点のヴェルサイユに到着しておりました。
 ここからは歩いて宮殿に向かいます。10分もかからずにたどりつき、カルト・ミュゼが有効の入口Aへ。
 個人で見学するので、ガイドフォン(日本語/23.00FF)をレンタルします。

 宮殿内はもう豪華絢爛で、18世紀にタイムスリップしたような気分。
 私は華やかなのが大好きなので、王宮とか宮殿を見学するたびに
 「こんなところに住んでみたーい」と思ってしまいます。
 せっかくガイドフォンを借りたので、マイペースで見学していたのですが、ここはヴェルサイユ。
 世界中から観光客が集まっているので、あちらこちらで団体様に行く手を阻まれてしまいました。

 内部の見学を終えたら、庭園の散策に出かけます。
 最初にグラン・パレを目指したのですが、とにかく広くてなかなかたどりつけません。
 庭園では、地元の人がマラソンしたり犬の散歩をしている姿も・・・。
 遠回りしたこともありますが、30分近く歩いてやっと到着。
 観光客の大半はここまで足を伸ばさないらしく、ゆっくりと見学できました。
 グラン・パレの外観はピンクの大理石で可愛らしいのですが、
 内装は相変わらずきらびやか。とても別邸とは思えない。この後、プティ・パレにも足を伸ばします。
 こちらは規模が小さいし、内装も比較的地味な感じ。見学者はなんと私1人だったので、邸内を独り占め。
 先に見たグラン・パレもここも、親切にも日本語のガイド冊子あり。
 夏のシーズン中には日本人も多いのかもしれませんね。

 まだまだ見学したい所はあったのだけれど、
 パリ市内に戻って行きたいところがあったのでヴェルサイユを後にします。
 電車まで時間があったので、駅前のマクドナルドでフレンチフライとクロケマクドなるものを購入。
 クロッシュ系のパンにハムとチーズをはさんだシンプルなものでしたが、ハンバーガーよりも美味しいかも。
 しかし、旅行をスタートさせてから今まで、まともにランチをしてない。
 パリに戻る電車に乗り込むと、またしても睡魔が襲いかかってきて・・・。
 とにかく今日は庭園の中を歩き回ったからなあ、などと考えているうちに眠りについたらしい。
 目覚めた時、すでに電車はパリ市内を走っていました。

 RERから地下鉄に乗り継ぎ、9号線のLa Muette駅へ。マルモッタン美術館の最寄り駅になりますが、
 詳しい地図を持っていないのでちょっと不安。でも、心配ご無用。
 地上に出たらちゃんと案内標識が出ていて、それに沿って歩くこと約10分、無事に到着できました。
 途中、公園を横切った時、子供たちがキックボードをしていてビックリ。
 流行しているのは日本だけじゃなかったのね。もっとも、ヨーロッパでは子供の遊びのようですが・・・。

 マルモッタン美術館はカルトミュゼが使えないので、入館料として25.00FF(学割)を払います。
 日曜日ということもあって、閉館時間も近いのに地元の人々で賑わっています。
 この美術館はクロード・モネの息子が多くの作品を寄贈したこともあって、モネ美術館とも呼ばれます。
 だから、館内の展示はモネ・ワールド。
 睡蓮やジヴェルニーのお庭を描いた絵がたくさんあって、私は完全に魅入ってしまいました。
 その他にルノワールやシスレーなどの印象派作品もあり、これらも素晴らしかったのだけれど、
 何といっても私が夢中になったのは、ベルト・モリゾの絵!!
 昨日、オルセー彼女の絵に一目惚れしたのですが、ここにモリゾの絵を集めたコーナーがありました。
 緑色を基調とした少女の絵がたくさんあって、とても可愛らしい。
 もう、完全にモリゾのファンになってしまいました。
 到着するのが遅かったせいか、あっと言う間に閉館時間17:30が近いてきてしまい、
 最後にミュージアムショップでモネやモリゾのポストカードを山ほど購入。

 大満足の鑑賞を終えて、もう薄暗い道を地下鉄駅へと戻ります。
 お金にちょっと余裕があったので、パリ最後の買い物をするためギャラリー・ラファイエットへ。
 通常の日曜日はお休みらしいのだが、クリスマス前ということもあり営業中。
 しかも、クリスマスプレゼント(!?)を求める客でごった返しています。
 が、ルイヴィトンに群がっているのは日本人やアジア系ばかり・・・。
 私はアガタのアクセサリーを購入。日本に比べると、3分の1くらいのお値段なので、ついつい手が。
 買い物をやめることができたら、あと3日は長く滞在できるだろうなあ・・・
 と旅行するたびに思うのですが、やっぱりやめられない。
 この後、パリ滞在中、毎日通い詰めていた食材コーナーへ。お土産のマロングラッセを物色。
 話には聞いていたけど、6つで84.50FF(1つ約200円)という贅沢品。
 でも、両親にお小遣いもらったからちょっと無理をする。ああ、核家族(しかも3人)でよかったあ。

 パリ滞在時間も僅かになってきたところで、最後の観光ポイントへ。
 パリに来たのだから、やっぱりエッフェル塔に行かなくちゃ!! と、地下鉄に乗ってTrocadero駅へ。
 闇に包まれた中を歩くのはちょっと怖かったけど、シャイヨ宮の周辺にはけっこう人がいました。
 ここは、どうやらエッフェル塔の撮影ポイントのようです。
 塔を目指す人はあまりいないので、数少ない通行人の後ろにつきます。
 切符売り場に近づくと観光客も増え、物売りもいっぱい。
 ここは学割が効かず、62.00FF(第3展望台まで)を支払います。
 高いところが大好きな私は、一気に第3展望台(274m)へ。私が見たモノは、光の洪水。
 今までに見たことがある夜景の中で、最も美しい。(第2位は香港かな)
 冷たい風が吹き付けるのも忘れ、しばらく言葉を失い、光に吸い込まれます。
 これなら、入場料が高くても納得できるし、夜間割増料金でもいいかも。

 できることなら、いつまでも夜景に浸っていたかった・・・でも、夜行列車の時間もあるし、
 あまり遅くに地下鉄に乗るのはやっぱり怖いので、21:00には地上に戻ることにしました。
 シャイヨ宮へと帰る時は、来るとき以上に気を引き締めて、早足に。
 地下鉄もできるだけ人が多い車両を選んで乗車。やっぱり最後まで、緊張感は大切にしないと。
 ここは、爆弾テロも起こりうる街なのだから・・・。無事にEst駅に着いて、あとは電車を待つばかり。
 といっても、1時間以上待たなくてはなりません。
 吹きさらしというわけではないのですが、12月の22:00となれば冷えこみます。
 最悪なことに、待合室はすでに閉まっているし・・・。

 結局、1時間程待ったところでチューリッヒ行きの案内があり、早々に車内へ。
 クシェットは3段あるうちの1番下でした。
 私が一番乗りで、後から中国系のカップルやスイス人女性などが来ました。
 出発間際にコンパートメントは満席。疲れていたのですぐにでも寝たかったのだけど、検札まで我慢。
 その間、隣にいたスイス人女性と少し話をしました。
 検札にきた乗務員は親切な方で、私がサルガンスに行くことを告げると、
 チューリッヒからの乗り継ぎの列車を調べてくれました。

                                    (写真:エッフェル塔からみたパリの夜景)

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