■北欧・ロシア・エストニアの旅日記■
2002年7月15〜16日 スウェーデン編T


 7月15日(土) オスロ〜ストックホルム

 朝8:00発のストックホルム行き電車に乗るため、
 早めにYHを出発することに。
 前日、頼んでおいたので朝食を袋に詰めてくれた。
 市電に乗って、オスロ中央駅へ。
 駅構内で少し時間を潰しでから乗車。
 特に座席指定をしていなかったため、
 途中から席を移動するハメになったのですが、
 動物同伴可の車両に移ったので、
 近くにシェルティを連れた乗客がいて、
 かえって楽しかったかも。

 14:00過ぎにストックホルム中央駅に到着。
 憧れだった街にやっとたどり着きました。
 まずはエストニアの首都タリンに向かうフェリーのチケットを手配したかったのですが、
 土曜日なのでオフィスがお休み。
 この後、両替するのにも順番待ち、宿を予約してもらうのも順番待ちで・・・
 結局、1時間以上を駅構内で過ごすハメになってしまったのでした。
 早く町歩きに出たいという気持ちをぐっと抑えて、歩いて観光案内所へ。
 けっこう雨が降っていたので、キャリーケースを持っての移動はツライ。

 本来の予定ではストックホルムは1泊だけで、ロシアビザが取れるエストニアかフィンランドに
 早く行きたかったのだけど、案内所で調べて貰っても明日のフェリーは両方ともダメ。
 しかも、タリン行きに関しては1週間くらい空きがないという。
 日程変更について考えるため、地下鉄に乗ってホステルを目指します。
 セーデルマルム島にある船のホステルを予約してもらったのに、
 気づいたらリッダーホルム島を彷徨っていた・・・。ここで45分くらい迷子だったかも。
 オスロといい、ここストックホルムといい方向音痴になりつつある私。

 自分の方向感覚に自信がなくなったせいなのか、荷物を置いても冷静になれない。
 まあ、部屋が船の船室でロクにくつろげる場所がないということもあるんだけど。
 何となく外に出てしまった私は、夜までオープンしていたヴァーサ号博物館へ。
 沈没してしまった船の博物館なんだけど、けっこう面白かった。
 その帰り道、市バスからストックホルムの街並みを眺めていたら少し気分が晴れてきたかな。
 何となく立ち寄ったストックホルム中央駅の構内にアジアご飯のファーストフードがあり、
 久しぶりに白いお米を食べられたことで、完全にいつもの自分を取り戻せたような気がしてきた。

 ホステルに戻ったら、同室だったドイツ出身の女性に話しかけられて、
 何となく誘われて併設のカフェに行ってお茶することになってしまった。
 彼女の名前はClaudia、製薬会社の営業で仕事に来たついでの休暇でここに宿泊していると言う。
 話していても頭が良さそうなことがすぐわかった。きっと仕事もできるんだろうなあ・・・。
 彼女は日本の文化的なことだけでなく、女性の労働環境にまで興味を示してきた。
 海外でこんな深い話をするなんて・・・。思いがけずとても有意義な時間が過ごせたのでした。

                                    (写真:メーラレン・ボーデン号のホステル)





 7月16日(日) ストックホルム

 取りあえず一度は体験してみたかった船のホステル宿泊ですが、
 船室に寝るのでベットは狭いし、けっこう揺れる。
 よって快適な睡眠を得られるわけもなく、宿を移ることを決意。
 思い立ったら即実行派なので、Claudiaに別れを告げて、
 地下鉄と徒歩で協会所属のYHへ向かいます。
 ここでも選択肢として「船のYH」をオファーされたのですが、
 もちろんお断りし、普通の建物の方にしてもらいました。

 楽しみにしていたストックホルムの観光。
 まずは旧市街のガムラ・スタンへ。細い路地を歩いたり、
 教会を見学していたりすると・・・どこからか音楽が。
 音の方へ向かうと、今から王宮で衛兵交代式が始まるよう。
 式が行われる王宮広場には人の輪が出来上がっていましたが、
 ちょっとした隙間に入り込むことに成功。
 写真撮影にはばっちりの好位置を確保。見学していると、
 自分でもよくわからないのだけど涙が流れてきました。
 憧れの国へやってきたと実感させるものが、
 衛兵交代式にはあったのかもしれません。

 感動した後は、王宮や併設する博物館の見学へ。
 北欧って言うと、自然がいっぱいで質素というイメージを勝手に持っていたのだけれど、
 ここの王宮はもう豪華絢爛の一言、特に宝物の間が凄かった〜。
 王宮を一般公開するなど、スウェーデンの王室は世間に開かれているよう。
 もっとも現在、ロイヤルファミリーはドロットニングホルム宮殿に住んでいるとか。
 1日でいいから、こんな豪華なところに住んでみたい・・・かも。
 この後は歩いて国立美術館へ。私が好きな印象派の絵を楽しめたのはもちろん、
 他にもヨーロッパの有名な画家の作品もあったし、スウェーデン画家の作品も良かった。
 スウェーデンってけっこう国力があるんだな〜と実感。

 いったんYHに戻りチェックインをして、お部屋で休んでいたら、アジア系の女性が帰ってきた。
 最初は英語で話していたら・・・なんと日本人でした。
 どことなく雰囲気が違うなと思ったら、カナダに留学中で映画撮影の勉強をしてるという。
 彼女、Kさんは「肉体労働者みたいなもんだから〜」と、とてもサバサバとして付き合い易かった。
 Kさんの話によると、ストックホルムからヘルシンキに行くフェリーはけっこう混雑しているから、
 早めに予約した方がいいよ〜とのこと。慌てて観光案内所に向かいました。
 結局、ヘルシンキへ向かうフェリーは4〜5日後まで安い船室は空きがなかったので、
 ヘルシンキまで電車で1時間程の街、トゥルク行きを明後日(18日)で予約。

 夕方とは言え、まだまだ明るい空。このままYHに戻ってぼーっとしているのも何なので、
 バスに15分程乗って郊外にあるカクネス塔へ向かいました。
 ここの展望台からは市内を一望することができ、ストックホルムという都市の美しさを再認識。
 湖と歴史的な建物のコントラストがとにかく素晴らしく、どこを見ても飽きないのです。
 いつまでも景観に酔える・・・そんな気がしました。

                                              (写真:ガムラ・スタン)


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