■北欧・ロシア・エストニアの旅日記■
2002年7月28〜29日 ロシア編U


 7月28日(金) サンクトペテルブルグ

 明け方、部屋に忍び足で戻って・・・
 大して寝ないうちに朝になってしまいました。
 それでも、部屋で寝ていて10時くらいに起床。
 ああ、朝ご飯食べ損ねちゃった。

 今日はまずフィンランド駅へ。
 外国人専用の切符売り場に向かいます。
 昨日は探したけど見つけられなかったけど、
 JOさんの話とYHの情報ノートののおかげで、
 売り場にたどりつけました。明日、ヘルシンキへ
 向かうための列車のチケットを購入。
 タリンから$15くらいだったから、タカをくくっていたら、
 $50に相当する金額を提示されてビックリ。
 途中で乗り換えて安く行く方法もあるみたいだけど、ロシア語!???なので諦めて、購入しました。

 昨日は思いがけず気が変わってしまって、行き損ねたエルミタージュ美術館へ。
 国際学生証を持っていたので入場料は無料。
 ただ、窓口に並んで学生証を提示することで入場券がもらえるので、
 チケット購入行列は避けることができませんでした。まあ、タダなんだから文句言えないか。
 とてつもなく広い美術館。一応、マップのようなものはあるものの、すぐに「ここは何処・・・」状態に。
 自分が何を見たいかを考えて、何とかヨーロッパ絵画のコーナーにたどり着けました。
 印象派の絵を見ている時に、中国人の団体がやってきて、中国語のガイドを耳にしたのですが、
 画家の「モネ」はやっぱり中国語でも「モネ」でした・・・って当たり前か。

 結局、5時間近く美術館で過ごしていたらすっかり足が痛くなってしまったのに、
 それからまたネフスキー通りを散策に出かけた私は歩き中毒なのだろうか。
 いや、ロシア語わからなくて地下鉄の乗り換えがニガテだからなんだけどね。
 両替所で並んでいたら、後ろの方から日本語が聞こえてきた。どうやら留学生らしい。
 ここに来てから今日で3日目だけど、YH以外で日本人と遭遇するのは彼女たちが初めて。

 YHに戻ってちょっと昼寝ならず夕寝してたら、今朝チェックアウトしたはずのイギリス人が現れた。
 今晩の夜行列車でモスクワに行くけど、それまで時間があるから部屋に遊びに来たと。
 ついでに彼女も夕寝してった・・・まあ、今日は部屋が空いているから全然問題なさそう。
 目が覚めてぼーっとしてたら、JOさんがやって来た。
 今晩はロシア最後の夜ご飯に付き合って貰う約束していたんだった。
 JOさんお勧めのレストランまでサンクトペテルブルグの街を散策しながらお出かけ。
 一人だと怖いから夜ほとんど外出しないんだけど、男性が一緒だとやっぱり心強い。

 彼は私と同時期に、タリンのホステルに宿泊していて、
 私が知り合った都庁さんは会っていて、一緒に観光なんかにも出かけたそう。
 ついでに、エストニアYH協会で私のらしき日本国パスポートも見かけたらしい。
 そんなこんなで今日も色んな話で盛りあがっていたら、時計はもう23時を回っている・・・。
 まだ政情が安定しているとも言えないこの国で、夜遅くにどうやって宿に帰るか。
 普通の国ならタクシーが一番なのだけど、メーターなんてないからどれだけぼられるかわからない。
 流しのタクシーは危険そうだから、とりあえずモスクワ駅へ行ってみようとネフスキー通りを歩く。
 夜遅くてかなり怖いんだけど、それなりに人通りと賑わいがあるのは夏だからかな?

 モスクワ駅にたどり着いたところで、ふとJOさんが「地下鉄まだ動いているかな・・・」と。
 これまた夜遅くに怖かったんだけど、タクシーよりはまだマシなのかもしれないと駅構内へ。
 エスカレーターでホームへ降りていると、電車が入ってきたので慌てて飛び乗る。
 車内には家族連れも乗っていたし、警察官だか軍人だかも乗車していたので、
 それなりに安全が守られているのかもしれない。もっと早く、地下鉄に乗っていれば良かったなあ。
 私たちが乗車したのは、終電だかその1本前のものだったみたい。

 無事にYHに戻った後は、一気に緊張感から解放されてすぐに眠ってしまいました。

                                        (写真:エルミタージュ美術館内)




 7月29日(土) サンクトペテルブルグ〜ヘルシンキ

 今日は午後の列車でロシアを発つ日。
 朝ご飯は同室だったY子さんと一緒に食べた。
 彼女も今日、サンクトペテルブルグを出ると言う。
 その前にエカテリーナ宮殿へ行ってみたいと。
 私も行ってみたかった場所だ。一緒に行ってしまおうか・・・
 と思ったけど、列車を逃したら大変なのでダメだよなあ。
 アメリカ在住の彼女のお話は、色々と奥深かった。
 人生の大先輩は最後に、「早く日本を出た方がいいわよ」と。
 3日一緒に過ごしただけなのに、私が何を考えているのか、
 すっかり読まれちゃったみたい・・・。

 出発まではまだまだ時間があるので、JOさんを拉致して町歩き。
 エカテリーナ宮殿は今回の訪問は諦めたけど、
 他にもう1つ行ってみたい場所、人類学・民族学博物館へ。
 ここには江戸時代、日本からロシアに漂流し、
 エカテリーナ2世に謁見した大黒屋光太夫関連の資料があり、
 歴史大好きな私としてはぜひ一目見ておかなくてはなりません。
 館内はけっこう広くて、展示物の内容も多岐に渡っています。
 中には、奇形児のホルマリン漬けが並んだコーナーとかあり・・・さすがの私もパス。
 肝心の日本絡みの展示には、光太夫の所持品などと一緒に、なぜかここにも春画が(^_^;)
 なんで本国でなかなかお目にかかれないものが、イギリスやロシアで見られるのやら・・・。

 博物館を出たところで、手作りのマロジェーナ(アイスクリーム:ロシア語)を売っていたので、
 ちょっと寒かったけど珍しいので買ってみたら、めちゃくちゃ美味しかった。
 そういえば今日もそうだけど、ロシアに来てからも曇り空だったり、小雨の毎日。
 帰国後に聞いた話によると、私がフィンランドへ行った途端、お天気が良くなったらしい。
 さて、ロシア最終日の今日、あとは買い物をしておきたいところなので、
 エルミタージュ美術館で画集やらポストカードやらを物色し、
 ネフスキー通りでロシア土産などを見たり、友人に絵ハガキを送ったりして過ごしました。

 ヘルシンキ行きの1時間程前にYHへ戻り、荷物を担いでみると・・・かなり重くなってる。
 買い物は控えめにしていたつもりなんだけどなあ。
 出発の時間まで、フィンランド駅の食堂でペリメニ(水餃子みたいな感じ)を食べたり、
 滞在中に気に入って何度も食べていた、ピタサンド風の巻物も買ってから列車に。
 最後までお見送りに来てくれたJOさん、ホントにありがとう!!

 サンクトペテルブルグ-ヘルシンキを結ぶ列車は1日2便。
 私が乗車した16:35発のものは「シベリウス号」という名前が付いている。
 タリンから来たときは古い車両だったけど、今回はフィンランド国鉄運営なので綺麗。
 座席も全席指定で乗り心地が良いので、旅の疲れですっかり寝入ってしまっていたら・・・
 ロシアの出国審査のため車掌さんがパスポートの回収にやって来ました。
 外貨申請書なので揉めることが多いと聞いていた審査も、代行して貰えるので楽々。
 出国審査を終えてから、車内両替のワゴンまで回って来たのでした。

 今度はフィンランドの入国審査。これは担当官が車内に乗り込んできて1人1人じっくりと。
 私は「航空券を見せて」と言われて、最初にコペンハーゲン-ロンドンのチケットを見せると、
 「ヨーロッパを出発するのはいつ!?」と聞かれ、シンガポール行きのチケットを見せたらOK。
 その他にも色々なことを聞かれたけど、最後は「ありがとう!!」と言ってスタンプを押してくれました。
 ヨーロッパでこんなに厳しいチェックを受けるとは思わなかったけど、
 現在はEU統合で一度フィンランドに入国すると、西側の国には審査無しで行けてしまうので、
 旧東側の国であるロシアとの国境審査に関しては、厳重なのかもしれません。

 21:30過ぎにヘルシンキ中央駅に到着。
 まだ真っ暗ではなかったし、前回来たときに同じ道を歩いているので、怖くはなかったかな。
 予約しておいたYHへ行くと・・・今回は値段相応のお部屋になりました。

                                            (写真:運河沿いの聖堂)


旅日記 フィンランド編Uへ

北欧・ロシア・エストニアの旅 プロローグへ

トップページへ